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     暗譜の不思議                星名久夫 記
                                          表紙に戻る    アルル音楽学園
 暗譜や記憶に関する種類分けの名称は私がつけたものであって学術用語ではありません。
 又、全ての楽器を一緒くたにして書いてあります。違うぞ!という部分は、類に分けると、「そう言えなくも無い」
 という広義の解釈でお読み下さい。
 最後まで読んで頂くと、暗譜の実践方法が書いてあります。内容は全ての楽器に共通しています。
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  管楽器は暗譜が苦手?

 発表会でピアノの人は殆どの人が暗譜で演奏しますが、管楽器の人は殆どの人が楽譜を見ます。
これは音楽大学でも同様です。音(譜)の数はピアノの方が桁違いに膨大で、管楽器はメロディー
だけですし、曲もそんなに長くないのに、何故管楽器の人は暗譜が出来ない(しない)のでしょうか?
先生に聞いてみて下さい。多分、即答出来ません。先日もバイオリンの先生が首を傾げていました。
バイオリンで暗譜しなかったら、「さらわなかったと見なされる!」と。
しかし、管楽器の人は記憶力が悪いと早合点してはいけません。これには理由があります。

 説明しましょう。
ピアノ、ギター等、音(の位置)が見える楽器、音の並びが単純明快な楽器は暗譜し易い。
ピアノは左から右へ低音から高音へと明快に並んでいます。
弦楽器は、弦が音の高さの順に並んでいますし、押さえて弦が短くなるにつれて高音になります。
又、特定の音を出すのに使う指が少ない楽器は暗譜し易い。上記の楽器は特定の音程を求めるのに
使う指は一本です。

 更に、特定の音を出す位置が一箇所の楽器は暗譜がし易い。
バイオリン、ギターは同じ音程を複数の箇所で出す事が出来るますが、ピアノは一箇所です。
つまり、音(鍵盤)が整然と目に見える状態で、低音から高音へと一貫性を持って並んでいるピアノは
実は人間の五感上暗譜し易い楽器なのです。
それに対して、管楽器の多くは音(の位置)(並び)が目に見えません。
複雑な半音操作、オクターブ操作があり、手前の指を使えば高音になるとかの
単純な一貫性はありません。
更に一つの音を求めるのに10本の指を同時にパズルのように複雑に駆使します。
早い連譜で音が変るごとにその10本の指を複雑に変化させていきます。

 次に、どんな本にも書いていない事を教えます。
今、自分の指を適当に動かしながらこの文章を読んで下さい。平気で読めるはずです。
次に口を大きく動かして、声は出さないで、ア イ ウ エ オ カ キ ク ケ コ と
口の形だけ作りながら、この文章の最初をもう一度読んでみて下さい。
非常に読みづらく、文字は目に映っていても意味が伝わってこない感じが分かると思います。
つまり、管楽器の人は口を使って、一音ごとに口を変化させて・・正確には体全体ですが・・演奏しています。
すると、何故か、口を使うと他の事に神経が回りづらくなります。これは管楽器の言い訳ではありません。
管楽器を知らない人は息を吹いていれば良いと思っているかもしれませんが違います。
常に一音一音口を変化させて音をコントロールしています。

 又、ピアノ、ギター等は自分の指を見て演奏する事が出来ます。指は音(の位置)でもあります。
それに対して、殆どの管楽器は指を見ながらは演奏出来ません。
寄り目で無理に見たところで指と音(の位置)の相関関係はありません。

 以上あげた理由により、口を使わずに指だけで(足も)演奏し、音階の並びが低音から高音へと
一貫性のある楽器は比較的、暗譜がし易く、口を使い、音階が見られない管楽器は、何となく練習
している内に自然と暗譜してしまうというメカニズムが働きません。
ですから、管楽器で暗譜するのは、旋律だけなのに実は意外と大変なのです。
勿論、ピアノの場合等は音(譜)の量が膨大で、音域も広く、同時に幾つもの音を弾かなければならず
それはそれで大変です。
 
  付録講座
 管楽器は一つの音を求めるのに10本の指を使うと書きましたが、ホルンやトランペット等は指は3本しか
使いません。
これって簡単だと思います?その足りない指の分を、微妙な口と体の変化で補なわなければ
音になりません。音大のオケの授業で、変な音を出して睨まれるのはトランペットが一番多いらしい。


   暗譜の種類 (ダンス暗譜 音感暗譜 理論暗譜)

 暗譜の仕方にも色々あります。三つに大別しましたがこの三つは独立しているわけではなく
複雑に絡み合っています。その絡み方はその人の基礎的な音楽能力によります。

  ダンス暗譜
 初心者に多いのがダンス暗譜です。指の動き等を体で覚えるのですが、指の動きだけを
ダンスのように体の感覚で覚えて暗譜してしまいますので、重大な欠点があります。
その一つは、暗譜に至るまでに膨大な練習量を必要とする事です。
もっと重大な欠点は、体の勢いに頼って弾いていますので、その曲を最初からじゃないと弾けない
フレーズの途中、まして小節の真ん中から弾き出すのは不可能です。
結果として、発表会などでつまずくと、立ち直りが出来なくなります。
しかし、多くの初心者はこの暗譜方法に頼っています。

 音感暗譜
 ダンス暗譜の対極にあるのが音感暗譜です。当然音感が必要となります。
これは音感がある人が断然有利です。音感がある人は音をドレミに頭の中で変換出来ます。
ですから、上記の発表会のつまずいた例で言うと、次のメロディー、次の和音の響きを曲の
流れとして覚えていれば、指は一瞬つまずいても頭の中で響いている曲の流れに合わせて
すぐにその先を引き続けることが出来ます。
 又、例えば童謡のような覚えやすい曲でも、初心者は暗譜して弾けるようになるのには
大変です。しかし、先生にやってもらえば分かりますが、目の前であっという間に
暗譜で弾いてしまいます。この労力差は100倍1000倍の差があります。

  理論暗譜
 音感がない、しかしダンス暗譜だけに頼るのは良くない。
そこで登場するのが理論暗譜です。
簡単に言えば楽譜を覚えてしまう事です。まさに、文字道理の暗譜です。
究極には、楽譜を空で書けるようにすれば良いわけですが、これはこれで大変です。
一部の人の特別な頭脳でない限り大変な時間がかかります。
そんな時間があったら楽器を持って練習した方が良いと考えてしまいます。
しかし、完璧な暗譜まではしなくても、主要なポイントを抑えた暗譜は有効です。
例えば、音感が無い人がダンス暗譜をした場合、自分が弾いている旋律をドレミで
言えるかというと言えません。
しかし、理論暗譜した人は音感が無くてもドレミで言うことが出来ます。
この違いは非常に大きいわけです。上記のつまずいた例で言うと、
理論暗譜でも、その先を弾き続けることは可能です。
 理想の音感は子供の頃から身につけていないと厳しい面がありますが、
この理論暗譜は音感がない大人の初心者でも出来ます。

 以上三つの要素に分けて書きましたが、実際には各要素を組み合わせて練習して
暗譜します。書き出したら切りが無い話を極端に簡略して書いていますので、
何かをヒントにして自分流に考えて下さい。

  付録講座
 ピアノやギターは暗譜してしまわないと上手く弾けない。特に初心者の場合は鍵盤や指板を
見ていないと弾けないという事があります。それに対して、管楽器は目が余っていますので、
無理に暗譜しなくても目が楽譜を見る事が出来ます。又、管楽器の人は暗譜していても
発表会の時には楽譜を見るという事をします。私はそれを勧めます。
ステージ慣れしていないアマチュアが管楽器を暗譜で演奏すると、客席を見ながら
演奏することになります。又、強いスポットライトの光がまともに目に入る事になります。
ただでさえあがってしまうのに、余計にあがってしまいます。
それより、楽譜を置き、楽譜に視線を合わせて、必要以上の精神の高揚を抑えた方が無難です。


 歌は暗譜が得意、しかし・・ 脳の不思議(記憶の妙)

 発表会で歌の人は多くの人が暗譜で歌います。たまに楽譜を見ている人もいますが、
見ているのは楽譜ではなく外国語の歌詞です。で
は、暗譜をしている人に「ドレミで歌って」と
頼むと歌えません。しかし、アアアーなら歌えます。
最初に曲に取り組んだ時には当然楽譜を見てドレミを読み(黙読し)ながら練習したはずです。
では何故ドレミで歌えないのでしょうか。
これは殆どの楽器の人にも当てはまります。特に音階が目で見えない楽器はなお更そうです。
しかしアアアー(メロディー)は誰でも覚えています。
どういう事でしょうか?

   作業時臨時記憶
 これは何かをする時に、必要に迫られて脳が情報を一時的に記憶する記憶です。
用が済むと同時に記憶は消えてしまいます。例を上げると、電話番号を見ながら電話をかける時に
番号を一つ一つ見ながらかける人はいないと思います。少なくとも4桁位は覚えてから押します。
しかし、その番号をいつまでも覚えている人はいません。又、足し算引き算の等の計算をしている時
にも人はこの臨時記憶を使っています。この臨時記憶がないと人は何も出来なくなります。

   体感記憶
 スポーツ選手はこの体感記憶を使って運動能力を高めています。瞬間、瞬間の勝負で頭の中で
理論的な推測をしている暇はありません。又、口で説明を受けた事は良く分からなかったり
忘れてしまったりしますが、実際に物を手に握らされて、実際に作業をやってみると理解も出来るし
覚えやすくなります。しかし、複雑、かつ微妙な事は反復の体感をしないとなかなか身につきません。
又、常に繰り返して体感していないと感覚が薄れて行きます。

   印象記憶
 これは人の脳で最も不思議な記憶です。
例えば、100人の異性と対面したとします。殆ど誰も覚えられません。しかし、その内のある一人に
全身に電気が流れるほどの一目惚れをしたとします。顔は勿論、名前も漢字も全て一瞬で覚えて
一生忘れません。これは極端な例ですが、例えば駅まで歩く時に大勢の人とすれ違います、多くの
お店の前を通ります。いちいち何も覚えていません。しかし、昔のクラスメートに偶然会ったり、花輪の
かかった新規オープンのお店があったりすると印象に残ります。この印象記憶は努力しないで
覚えられるという特徴があります。記憶も長く残ります。


 
 譜読みという作業(生徒と先生の違い)

 楽器経験がない方は、楽器を趣味で演奏する人は当然楽譜を読んでいるのだろうと
思っていますが、意外と違います。初心者の場合に多いのですが、指番号、弦の番号、
ポジション番号、その他その楽器の演奏に必要な情報を書き込み、それに頼っている
場合が非常に多いのです。勿論、ドレミも読みますがこれは作業の為の臨時記憶ですから
記憶に残りません。そして、大体の人が共通していますが、譜読みを繰り返す内に、
音符の<位置>、すなわち指の位置、指の構え、口、音の高さ、体の変化の認識に
摩り替わって行きます。一音一音ゆっくり譜読みしながら音を出している時はドレミも読んで
いますが、正常のテンポで弾こうとして作業が早くなる過程で、一つ一つの音を弾く為の
指、口、体の変化に必死で頭の中でドレミを黙読する余裕が無くなります。そして、譜読みを
繰り返す内に音符の位置と弾く為の作業が連動されてきますので、確かに楽譜を見て弾いて
いますが頭の中ではドレミは省略されていきます。それを意図的に一音一音頭の中でドレミを
唱えながら演奏しようとすると、とても大変な事になります。特に、音符の細かい所等はとても
テンポ通りに弾けません。ドレミという言葉に意味はありません。一種の暗号の様なものです。
ですから、黙読と言えども頭の中でドレミという暗号を並べる作業は意外と大変なのです。
素人は演奏の為の作業で神経は目一杯の状態になっています。
結局、譜読み段階から、テンポ通りの演奏の習得の過程では暗譜は行われていません。
 しかし、先生方がこれを読んだら謎は深まります。
先生方にとってはドレミを黙読するしない以前に、今楽器から出ている音が耳に聞こえれば
ドはドでありシはシであり、迷う事はないし、判断に要する時間は0秒です。つまり、同時です。
又、先生方は楽譜を見れば、指は考える必要もなく瞬時に動きますし、音程は確かめるまでもなく
頭の中では正確にその音程が聞こえています。つまり、生徒と先生は同じ人間でありながら、
曲を演奏する時は全く違う神経回路で演奏をしているわけです。
この違いを考えると生徒と先生の暗譜の能力の違いが見えてきます。


 音感の話

 暗譜には音感が重要な役割を果たす事が分かったと思います。そこで、初心者の方の為に
音感の話をします。音感の中で絶対音感とは、楽器である音を出してもらい、その音が何か?
正確に楽譜に書ける能力。又、楽譜を見て、ピアノ等楽器に頼らないで正確にその音程を声で
出せる能力を絶対音感といいます。それに対して相対音感とは、最初に基準となる音、例えば
「これがドですよ」とドの音を聞かせてもらい、その音を忘れない内にもう一つの音を出して
もらってその高低差で音程を判断する能力を相対音感といいます。
絶対音感は幼児期にしか身につかないとされています。ピアノ、バイオリンの先生は絶対音感で
管楽器の先生は中学生になってから始める場合が多いので相対音感というのが一般的です。
又、管楽器は移調楽器(記譜と楽器から出てくる実音が違う)が多く、その場合は絶対音感は
邪魔になります。又、音感がある先生でも、自分の楽器の音は判断出来るが、他の種類の
楽器だと聞き取りづらいということもあります。
又、音感の能力は際限なくレベル差があり、一度に7つ位の音を出されて全部聞き取れる人も
います。又、440ヘルツ、441ヘルツ、442ヘルツを判断出来る人もいます。
又、先生方は曲を聴けば、楽譜を見なくても、何拍子の何調の曲か分かります。
我々と先生との間には越えられない壁がありそうです。だから月謝を払っているんですね。


 暗譜の方法

 新しい曲を始める時に楽譜を読みながら楽器を弾き始めるのが常識ですが、その場合は
作業時臨時記憶を使うので暗譜に結びつかない事が分かりました。又、メローディーや和音の
響きは覚え易いが、ドレミを同時進行で認識するのには音感が必要な事が分かりました。
ひたすら弾き込むだけではダンスと同じだという事も分かりました。
「じゃぁ、どうすればいいんだ!!」
タイムマシンに乗って幼児に戻り、読み書きより先にピアノやバイオリンを始め、
ソルフェージュのレッスンを受ける。小学生に戻って鼓笛隊でトランペットを吹きまくる。
しかし、そうもいきません。そこで考えました。
まず、演奏の為の練習と、暗譜を行う為の練習を分けて考えて、別に行いましょう。

  印象記憶に取り込む

 メロディーなど人の感情に入り込むもの、ストーリーのあるもの、興味を感じるもの、
疑問を感じるものは覚え易いです。それは印象記憶に入るからです。歴史の年号を
語呂合わせで覚える記憶方法は印象記憶にしまう為のテクニックです。
では印象記憶に結びつく方法を考えてみましょう。

  (好きな曲を選ぶ)
  まず、興味を感じる曲を選びます。つまらない曲は断りましょう。暗譜は興味を感じる事が
最初の一歩です。つまらない曲は好きになりましょう。

  (楽器を弾かない)
 初心者は新しい曲を始める時に楽譜を広げてすぐに楽器を弾き始めますが、達人はそういう
事はしません。楽器に触らないで、まず楽譜をじっくり眺めましょう。音感が無くても音符が上に
行けば音が上がるくらいは誰でも分かります。どんな曲か、想像しながら楽譜を穴が空くほど見て
下さい。臨時記号もよく観察して下さい。臨時記号には訳があります。ずーと眺めていると、気が
つく事があったり、「ここは実際はどんな感じなんだろう?」 と、疑問や興味を感じる所があるはずです。
繰り返しを見つけて覚える量が減ったと喜んだり、和音が膨大な量でも、実は幾つかの種類に
過ぎない事が分かります。旋律の上がり下がりを追っていくと各旋律のストーリーを見つける事が
出来ます。同じ出だしで旋律の後半だけ変えてあったり、各旋律の区切りも分かってきます。
最初は全体が一曲だと思っていたのが、幾つかに分解出来る事が分かるはずです。

  (弾く前に歌おう)
 次に、今度は楽譜を見てドレミで歌ってみましょう。正確 に歌えなくても構いません。
歌うことが目的ではありませんから鼻歌で、裏声も使いながら声で出せる範囲でオクターブを
ずらしながら臨機応変にやります。ピアノの場合は低声部、中声部も見つけて歌いましょう。
和音はその響きを想像してみましょう。
興味や、疑問を持つ事が目的ですからまだこの段階で楽器の演奏はしません。

  (楽譜を映像で覚えよう)
 ドレミだけに頼らず、音符の配置を絵のように覚えて下さい。そして、目を瞑って楽譜を
映像として思い出しながら歌ってください。音符を読もうとすると視線を合わせた一つの音符しか
認識出来ませんが、音符を絵や図形のように全体として眺めると沢山の音符を一度に認識出来
ます。理論の脳だけでなくイメージの脳を使うのです。
この方法は“慣れ”と“訓練”が必要ですが、プロは無意識にこの手法を使っています。
又、持ち歩く楽譜をコピーしないで、手書きで書き写して下さい。

  (楽器なしで演奏しよう)
 慣れてきたら、歌いながら一緒に指も動かしてみて下さい。
管楽器はフレーズに合わせて腹式呼吸で息継ぎをしましょう。
ドレミで歌ったり、ドレミを覚えたら、次は口を閉じて「ムー」で歌ってみましょう。
口を使わなくすると楽譜の映像や鍵盤の映像が浮かび易くなります。

  (楽譜に頼らない)
 以上のように楽器を使わない練習を暫くやってから実際に楽器を弾き始めて下さい。
実際に楽器を弾き始めてからも、上記の楽器を使わない練習を並行して行って下さい。
そして、暗譜で弾いていて分からなくなっても楽譜は見ないで、その先の音が見つかるまで
音を探して下さい。必ずドレミも頭の中で唱えて、声が出せる時は声を出して下さい。
楽譜の映像も思い出し下さい。

  (曲を分割しよう)
 こういう暗譜の練習は一度に全曲はやらずに、段落に区切って行って下さい。

  (CDも活用する)
 CDがあったら楽譜を見ながら聴きましょう。又、CDと一緒に歌ったり、弾いたりして、
色々な角度から曲を自分に定着させて下さい。
注意。一般のCDは演奏家の脚色が入っています。それを踏まえて聴いて下さい。
安易に真似をすると先生に注意される場合があります。又、曲集についている模範CDを
聴くと、つまらなく聴こえる場合があります。それは、演奏者が勉強している人に先入観を与え
ない為にあえて表情をつけずに演奏している為です。

  暗譜をしたら
 その曲が弾けるようになって、暗譜が出来たら改めてもう一度楽譜を見ながら練習して下さい。
曖昧だった細部をもう一度良く確認し、もう一度全体の構成を見直し、曲を仕上げて下さい。
尚、ダンス暗譜は欠点があると書きましたが、そこまで弾き込む事はやはり必要です。

 最初の一曲を今までと違った方法で暗譜をすると、2曲目、3曲目と暗譜に慣れてきます。
最初は短い簡単な曲で暗譜の練習をするのも良いでしょう。
この暗譜の方法は演奏能力を高めますので、曲を仕上げる期間が短縮されるはずです。

 長い文章を読んで頂いてありがとうございました。
人は個人差が大きいので、自分なりの工夫して下さい。
又、ご意見、ご自分の方法がありましたらお寄せ下さい。