楽器演奏をする時の脳内の回路は二つあります。
一つは、耳からの情報に頼る神経回路で、音(音程)と指の動きが連動する演奏運動回路です。これは、ジャズ、ポピュラーの人達の得意分野です。
もう一つは目からの情報に頼る神経回路で、視覚(楽譜)と指の動きが連動する演奏運動回路です。これは、クラシック畑、音楽大学を出た人達の得意分野です。
前者は、楽譜が無くても即興演奏をしたり、メロディーに伴奏やおかずの音を入れたり、移調弾きもやってのけます。
後者は、一小節内に何十個音符があるのかという真っ黒の楽譜を見ても直ぐに弾いてしまいます。
どちらが優れているのかではなく、目的に応じて、どちらが便利かということになります。
ただ、一般論で言うと、アマチュアが弾きたい曲があればまず楽譜を入手します。そして楽譜を見ながら練習を開始します。CDを手に入れて、聴いただけで真似して弾けてしまうのは、モーツァルト級の人でないと出来ません。とすると、やはり一般的には楽譜を見て弾けた方が便利という事になります。
又、楽譜を読むのが苦手な人は、逆に音感が優れている場合が多いです。だから、楽譜を読むのがめんどくさいのです。
音感に頼るの弾き方は遊びに近く、スポーツ的で楽です。
音符を見て弾くのは学校の教科書の勉強と同じで、忍耐、努力を必要とします。だから東大生はピアノが弾ける人が多いのかもしれません。
そう言った違いを知ったうえで再度ピアノに取り組まれると、新たなピアノの発見、音楽の楽しみが得られると思います。
己の弱点を知り、長所も発見する。
そして、その両方を生かしたなら鬼に金棒です。
|